最後のマンガ展 大阪版

展覧会自体もひとつの作品とすると、
この作品の周りにある空気っていうのは、
とてもいいなぁ〜っと思います。
関わっておられるみなさんが交流する場を大切に、
そして迎え入れるための力の入れ方と抜き方を、
意識してなされている気がしますね。
イベントなどでは、
力の入れ方はよく意識されていて、
いい集中を感じるですよね。
でも、
なかなか力の抜き方はむずかしい。
なにげないことなんだけれども、
力を抜いていてくれると、こちらも抜けるんですよね。
人と人の交流って、
ふっと発散した瞬間の話だとかで、親密さを持つものです。
それはイベントでも一緒で、
親密さを得るためには、力を抜きたい。
今の時代って、
集中ということがなにか命題化している気がするけれども、
それって、
現場をクリアしていくための要素にすぎないんですよ。
集中することの濃さと、
発散した時の親密があると、
そりゃおもしろいよね。
井上雄彦さんの作品にはそれがある。
この展覧会ではそれが見事に表現されている。