282 マナーとしての面白がり

日本を海外の視線から見てみるというのは、
よく言われていて、
ちょっと他人の目線から見てみる。
それが大事だという言い方があったりします。
ぼくなりにこれを考えてみると、
むかし、
上野動物園に来られた海外の獣医の先生が、
日本を発つときに、
「あの音がする木をください」
と言ったんだそうです。
つまり、
蝉が鳴いている木がほしい。
でも蝉を知らない海外の方からすると、
「あの音がする木はなんだろう?」
だったんですよね。
蝉がなっている木、自体も面白いと思うんですけど、
それを知らずに面白がっている方も面白い。
その両方が合わさっての海外からの視線。
ぼくはこの話大好きなんですよ。
教会なんかにあるステンドグラスも、
もとは光を漏らさないようにとか、
よごしを掛けるためとか、
って理由が発端らしんですけど、
それをすっ飛ばしところで、
日本は「綺麗な硝子」に行ったりします。
それはそれでいいんじゃないでしょうか。
お互いが楽しんでるわけですから。
ルールとしての約束も大事ですけど、
マナーとしての面白がりって、
実はとても海外の視線な気がします。