263 Cowboy Bebop 10周年

悲喜交々な人が登場しては、
取るに足らないやつなんていない。
それはまるで落語が描く世界のように、
人間の業を描く。
なんて、固い語りはよそにして、
「しょうがねえなぁ」という一言で、
付き合いたくなるアニメだし、
それが人ってもんだよな。
相変わらず、
馬鹿でグズで嘘つきで、ずうずうしい賞金稼ぎがいるが、
とっても人らしくてぼくは大好きだ。
ケンカもすれば、
愚痴もこぼす、
まずい事もすれば、
よしなってことだってあるさ。
だけど、
楽家と落語家が詠うものたちは、
いつだってそいつらを肯定し続けるさ。
無理に見えることもあるだろうが、
仕方ない、
それに惹かれるんだから。
それにはその人生なり、
姿勢なり仕草なり言葉なり性格なり、
出会いとか出来事だとか、
もうたくさんのことがある。
ぼくもそう思う。
それだって大事だ。
だけど、
つまるところは「数打ちゃ当たる」。
人生はもちろん一度きりだよ。
だけど、その時々だって人生。
つまりは数あっての人生。
なんだかそんなところじゃないかな。