252パラレルな世紀への飛躍:太田光著

爆笑問題太田光がはじめて書いたエッセイ集。
整合的でない不文律を言い出しっぺとして語っている。
その文脈はまさに飛躍的。
段階的系統から出る制御された答えではない。
しかしながら荒々しい咆哮とも違う、徒然そのもの。
静かなエモーショナルな部分と、
動的な理性とかがぶつかっている。
それは衝突ではなく、
まして本音と建前といわれるのとも違う、
素直な意見の交換がなされたからこそ出るもので、
それは本来と旧来が血流よく混血されている。
時代の変化による適合性や、
もしくは時代の変化に耐えられるのか、
素晴らしい意見であっても、
それが今の時代に目の前にあったとして、
素晴らしい機能や意義となるか。
これは非常に難しい。
だが一番大事なのは、
空気を作ることだろう。
空気を読むことも大事だと私は思う。
だが、ぼくたちはその空気を作る冒険で時代を作って来た。
正論か近道かどうかよりも、大事なことが時にはあったりします。
それが綿々と繋がった言葉は容易くない。
ハラハラしたり、ドキドキしたり、
それとイライラしたり、ジリジリしたりしながらも、
疎ましく面倒くさく思えるかも知れないが、
だからこそ価値の新陳代謝が行われる。
人の関係の焦れったさと尊さは、
現代の象徴のようにある。
美辞麗句が飾られたり、罵詈雑言が走るだけでもない。
望み続ける好奇心とそうせずにはいられない意志。
人が持っている業や欲も捨てたもんじゃない。