251玉虫色のひとりじゃない

ぼくたちは静かに暮らすことができるのは、
ぼくたちの想像よりもたっぷりな人と時間が、
静かにしてくれている。
これをぼくは本当にうれしく思うし、ありがたい。
なんだか優れない日が来ないと言うのは、
ちょっとしたウソになってしまうかも知れないが、
そのうれしく思う瞬間がお寺の境内のように、
居てくれること。
これをぼくはすぐに忘れしまうのだけれど、
もういちど思い出させてくれる場面に、
何度も出会っては思い出させてくれる。
それは昨日や今日は、
ちょっと腹立ったりする人かも知れないが、
明日はちょっとハニカミながら話す人だったりする。
その何とも言えないもの正体には時間じゃないかと思う。
身を任せられるような流れに不思議だけれど、
思いも寄らない力があったりする。
学生だともっと思いもよらないかもしれない。
時間のなかには思いもよらないものがある。
玉虫色をしていているから、
キラキラしたり、
ギラギラしたり、
やんわりしたり、
さわやかだったり。
それをぼくじゃない人が見ていると思うと、ドキドキしたりする。
ひとりじゃないってのは、こういうことかも知れない。
ぼくの場合はね。