233 谷川俊太郎と宮本茂

詩人とゲーム開発。
全く違う業種で世代も違う。
関わっている人の数も違うだろう。
共通するのは男ぐらいだろう、っと
冗談半分でも言いたくなる。
でも、ほんとうは他にもあるだろう。
言葉だと思う。
そりゃ、誰だって言葉を使う。
ぼくも使うし、あなたも使う。
でも、特に使う人たちだと思う。
使い方は違うだろう。
ゲーム開発にはコンピューター言語を使う。
よくはわからないけど、ローマ字が羅列されていて、
システムを実行するための言葉だ。
詩人の言葉は文化だとか文学だとから根ざされていて、
伝えたいことを実行するための言葉。
どちらにも順番があって、
必要なこととそうでないことを踏まえながら実行するそうだ。
もっと共通するのは、
二人ともたくさんの仕事をしている。
谷川さんは色んな詩を書いている。
そうなんだ、たくさんの詩を書いている。
たくさんの対談だってしている。
宮本さんもたくさんの仕事をしている。
ゲームのソフト開発をたくさんしている。
ゲームの本体などのハード開発もしている。
それらの仕事たちは、
たくさんの人たちに読まれたり、遊ばれたりしている。
お客さんに伝えるっていう事を忘れなかったからだろう。
それは、言い換えてみると、
自分自身が「はじめのお客さん」の目線で、作っている。
本当にやりたい事をわかるっていうのは、
簡単には出来ない。
それと同時に、
本当に伝えたいことをわかって、伝えるのは、
簡単には出来ない。
たくさんあるから言い訳でも、少なくても言い訳でもない。
それを「はじめのお客さん」の目線で見る。
決して、忘れないかは本人じゃないからわからない。
むしろ、忘れることだってあると思う。
だけど、忘れないようにしていることだろう。
それを意識していることで、独特の間が生まれると思うんだ。
目に見えることもあるだろうし、目に見えないこともある。
だけど、何か伝えようとしている「間」がね。
言葉で伝えている人たちだけど、実はとても言葉にしぬくいもので、
だから、相手には秘密が出来ると思うんだ。
楽しくて、また探したくなる秘密だからまた、
読んだり、遊んだりしたくなるんですよ、お二人さん。