222 For Tomorrow MAYA MAXX展。

京都の何必館(かひつかん)にて催されたMAYA MAXXさんの個展です。
たくさんのアーティストが居られますが、
同時代の方が描かれている作品を見る機会は意外に少ない。
絵を見てると、すごいや、面白いと思ったりするよりも、
感動しました。
思わず連想してしまったのは岡本太郎の「太陽の塔」でした。
ご機嫌でありながらも、考え深げでパワーがあり、
頭の奥に置いてある部分が動かされる悦びがあります。
見た後に「目」だけじゃなくて、
頭の動きや身体の動きまでが活発になる。
雰囲気や空気、いわゆる存在感は周りが良い意味で勝手に作るものだと、
思うけれど、それを思わせるのもすごいけれど、
実際に前にした時に持つ力がやっぱりすごい。
太陽の塔」も持っている時間が過ぎても変わらない力。
普遍的な何かをテーマにするよりも、
今自分の目の前にあることを描いている。
その方が絶対的な永遠の答えを出すより難しくて、
素直な答えだからこそ持つ謙虚で生きている。
無常、常は無い。
色んなものは流れて、留めるよりもしっかりとある。
今年からMAYA MAXXさんはニューヨークに拠点を移す。
留まらず、流れる。
それはぼくたちも一緒で流れる。
感情や考え方、環境、時代、
人の内と外が大きく流れる。
決して威張らず、畏まらずに、
木のようにゆっくりと根を伸ばし、
弱い力だけれど、優しい力で生きている。
機能としての便利さはぼくも好きだけれど、
こういう忘れてしまうような大切な「場所」を、これからも訪れたい。
見える紙の中なのか、見えない音の中なのか、
それとも人の中なのかわからないけれど、
そこにあることを待たずにはいられない。