220 鬼束ちひろ/everyhome

本当に言いたいことを言うってのは、
簡単のことじゃない。
それは気持ちの整理がついていると、
また種類が違うものだと思う。
そして、言いたい事だらけのものっていうのも、
困ったりする。
それは、消化が大変だからだろう。
でも時にはそういうものだってあっても
いいじゃないか。
大事なことについては、
ぼくはいくらでも聞きたいと思う。
あ、いくらでもっていうのは、
出来ないかも。
ぼくにだって大事なことがあるからね。
でも、本当に大事なことって、
なんだろうって一生懸命考えることに
ついてはその時ぐらいは聞きたい。
その後も思い出したり、
ぼくなりの答えを出すかは、
後になってみないとわからない。
でも、その時ぐらいは聞きたいっていうのは、
すごいことだと思うんです。
バカな事をたまにしてもいいじゃないか、
ドジな時だってあるさ。
そうやって、時にはそんなのが精神ってのは、
ぼくは好きだ。
言葉にすると、「ま、いいか」ことだろう。
「時には」っていうその現場では、わからなくても、
その現場で前に進むときっていうのはある、
後々になって結果は八面六臂でどんな形になるか、
とても予想しがたいことだってあるさ。
だけど、「時には」、「ま、いいか」、
の一つ置物があることで、
結果の景色が変わる事がたくさん。
定規で計ったように見てみるとそれは変わっているとも
思えないかもしれない。
だけど、そんなミリ単位で計るよりも、
先に掲げた看板や置物があるのは、
びっくりするぐらい効果があるものだ。
このeveryhomeという曲は、
鬼束自身も、聞いている人にとっても、
そういう曲だと思う。