219 神山健治

イタリアにはナラットーレという仕事があるそうです。
ナラットーレ(narratore)はイタリア語で「かたりべ」という意味で、
日本でいうところの講談師です。
講談師というのは有名なのは三代目神田山陽さんで、
にほんごであそぼ」などに出演されている方です。
イタリアに留学もされていて、実際にナラットーレの公演を見たりもされているそうです。
講談師っていうのは、落語などの高座で歴史にちなんだ話をするのですが、
ナラットーレは多少違い、現代に起こっている出来事にちなんだことを歴史を話す。
同じ高座でも、落語とも違う。
落語だと人物に待つわる出来事や間柄を話す。
ナラットーレや講談師は社会の中にいる人物として登場させ、どのような事件などがあるかを話す。
神山さんはナラットーレに非常に似ている。
攻殻機動隊」の未来の出来事や、
精霊の守り人」の歴史の出来事を描きながらも、
現代に返すことを語っている。
彼は美術もしくは背景のアニメーションの担当で、それは今も活かされている。
ハードボイルド小説や推理小説を読んでいる時に味わうのは、
町を歩いていることを楽しませることだろう。
町で歩を進めることを楽しみ、何とすれ違うのかを待つ。
学生時代から自主制作で作品を作り、背景などのレイアウトに取り組んでいたそうです。
だから今活かされている部分というのは、得意ではなかったそうです。
非常に面白いなぁと思う。
アニメーション作品を何本も関わりながら勉強して、
チームプレイであることを重視していることを知る。
やっぱりチームプレイなんです。
で、チームプレイの大切さを知っている人が個人プレイとして監督をする。
その逆だってあるでしょう。
それを交互にやっているチームは面白いものを作れるだろうなぁ。
交流を個人から流れたり、チームの間で流れだすこともあるだろうし、
新しい人や出来事があって流れることもある。
雑談をするってのがキーじゃないかな。
大なり小なりの会議をする。
ぐるぐると言葉が飛び交っている現場って面白いものを作る。
イタリア人はよく話す。
たくさんの遊びもするなかで繋がりを持ち、
その中にゼロから生み出すことを楽しげにする。