221 岸和田少年愚連隊

好きだとか嫌いとかって、
誰かに言ってる訳でもないのにぼくは何度なく見ている。
深く、深くを見ようとするのでもなく、
見ながら微笑んでしまう。
かと言って、
登場する人たちがそれぞれに持っているものは、
容易くない。
むしろ、答えと言えるものを用意することが出来ない。
とても判定しがたいものばかりだ。
それを上手い踊りではないが、
主人公の二人が踊ってる姿はとても惹かれる。
清貧であることは一昔前は、一つの美徳だった。
少しばかりの暮らしをすることは悪くなかった。
ものは事足りない、知識も充分でもない。
だけど、そこには投げる場所があった。
それを受け止めていた。
まずは、そうする。
そして、それからをまた次の瞬間、次の日に、続けられる。
大事な事、約束事、を語ったりするよりも、
自分のことをする。
それを忘れられていない日々の人の濃さ。
大変さはいまよりあるだろう。
でも、楽しそうで面白そうで何よりだ、
っと言いたくなる。
今の自体に、そうなれる場所はどれぐらいあるだろうか?
たくさんあると、何よりだ。
少しでもあってくれると、何よりだ。
家族、友情、恋愛、希望、夢、・・・
って語ったり、向ってみるよりも、
実はその力を盲信するぐらいに信じていると、
返ってくるんじゃないだろうか。
ぼくはそう思う。