200 珍しい

珍しいって、特別だとか、格別なんかと一緒でさ、
言わば、そこにしかない、
みたいなものなんだろうと思う。
珍しいものって、どうやって付き合えば、
良いだろうか?
前からよく考えてたんです。
ぼくなりの答えとしては、
珍しがっていいってことなんです。
どういうことかと言ったらですね、
さっき言った、言わば、そこにしかない、
ものを相手も、送り出した人もやっぱり、
考えてるんですよ。
それが意図して強く出す人や、忍び込ませる人、
色々あるだろうとけど、
意図してるのが見えるんですよ。
で、楽しんでもらいたいや、面白いがって欲しいから
やってる訳で、そこに向って一生懸命に走ってくれる
のが、とても嬉しく思えるし、こちらも並走したくなるし、
ごめんオレ無理だわって人でも、
TVから駅伝をする人や沿道に出る人、
襷を作る人やドリンクを作る人、列を整備する人、
って応援の形が色々出来たりするのは、本当に面白い。
その場所では、スキルや頭のよさよりも、
青臭い情熱や伝わるかどうかドキドキしてるような姿なんだろう。
そう考えると、
珍しがって、のめり込んで行くのは愉快だなぁ。
岡本太郎は、「なんだ、これは!」っていうのは、
楽しんだし、作ったし、彼自身もそうだった。
そういうものって、ものすごいパワーなんだよねー。
歪だし、どこか欠けたりするからさ、
珍しがって受けとったらいいんだよ。
ぼくも、整えられたももの、腑に落ちる面白さっていうのも、
すごく好きなんです。
凝縮されていて、どこにだって注ぎ直す事が出来る凄み。
これって、一蓮托生では無理だしさ。
ただ、こう凝縮されたものばかりじゃ、
凝縮するものが無くなるっていうのもあってさ、
はみ出すようなパワーを損なうってのも、
どうかと思うんだよ。
凝縮されたものばかりだと、緊張しすぎちゃうし、
緩和しながらの歪なものっていうのも、捨てたもんじゃない。
時にはバカなことってのも、いいと思います。