192 おもてなし

このおもてなしという言葉がどこで、
使われているでしょう。
旅館であったり、もしくはホテルで、
招き入れるっていう姿勢にこの言葉が繋がっていると
思います。
後は、料亭などの食事処でも、
おもてなしや招き入れるっていうのは、
あったりするよねー。
これはとっても、日本的な文化だと思います。
おもてなす、っていうのは、
出来ることをさせて頂きますっていう、
頭を下げている姿勢があるからでしょう。
この頭を下げるっていうのは、
外国ではない文化のようで、外国人は不思議に思うそうです。
招き入れるっていうのも、
今では不用心に感じる入り口を開ける姿勢ですし、
そこでの仕来りを楽しんでもらうのもあります。
これは、茶道から繋がる侘び寂びの文化を、
魯山人あたりの人が取り入れたりした結果、なのでしょう。
仕来りの様式美って、めんどくさがって、
それを見なかったりする。
でも、それはもったいないなぁっと思うんです。
実は、その様式美が助けてくれることって、
たくさんありますから。
「おはよう」の朝の挨拶でも、
やらないよりもやった方が良い塊みたいなもので、
早起きは三文の徳なんかと同じ要領で、
やったからって、なんてことはなくて、
「おはよう」のそのものには意味はなくて、
でも他の所に栄養を与えてくれる不思議な役目をしてくれる。
あの役目っていうのは、
先端のコミュニケーションではないけれど、
知らないうちに誰もが使えるものになっているのは、
素晴らしい技術だなぁっと思う。
高級や流行りものではないけれど、
日常品で汎用性が高いあの文化ってのは、すごい。
それこそ、おもてなしで、招き入れるっと、
ということだろう。
様式美っていうのは、
現代の言葉にすると、マニュアルがとても似ている。
このマニュアルっていうのは、毛嫌いされる所があるが、
栄養となる所もたくさんあったりする。
それは、究極の所では、
他人事を自分の事にするっていう、
すごくおもてなす、つまりはサービス精神なのだろう。
これはマニュアルだけじゃなくて、
学校教育にも言えて、詰めるように言われるが、
最低限の底上げをされてこそのおもてなしを、
お待ち申し上げております。