179 メトロポリタン美術館

なんでもそうだろうけど、
知っているひとは知っているし、
知らないひとは知らない。
でも、後々になってしまうと、
笑い話になったりすることが、ある。
メトロポリタン美術館、っていうのは
昔にNHKみんなのうた」のなかで、
アニメと共に流れていた曲なんだけど、
大好きで、いつも見るために歌ってたなぁ。
いまだに好きで、これを見たり、聞いたりすると、
わくわくする。
最近まで知らなかったのだが、
作詞作曲、歌っていうのは大貫妙子さん。
いやびっくりした。
なにげなく、ずっと好きだった歌が、
大貫妙子さんとは、嬉しい。
彼女の歌って、とても落ち着くし、
そして、ゆっくりと落ち着かせてくれる。
急かさず、でも見守っているところがある。
そして、忘れずに育ててくれるところもある。
思えば、昔のラジオではそういう曲がたくさんあった。
美空ひばり三木鶏郎の時代を経て、
歌謡、洋楽を経て、それがTVへと段々舞台を移していった。
その一つとして、「みんなのうた」もあったのだろう。
でも、不思議なことにさらに時代をすぎると、
今、ライブに以降しつつある。
矢沢永吉hasymo中島みゆき、桑田圭祐らの、
ライブを見たいという声が増えて来ている。
ぼくもその一人だ。
それは、彼ら、彼女らが、
現実でも、空想でもあるからだと思う。
空想としてTVやラジオ、CDで聞いていた音楽を、
時代や世代がいくつ過ぎても、
聞いていた人たちにも時間が色んなことがあったとしても、
現実のいまにある、居るっていう、
本物である証明があるからだろう。
10年、20年、30年経っても、
居られているのは、先や後を走ることではなくて、
貫かれているからこそ持つ、豊かさなのだろう。