175 田中小実昌著/バスにのって

直木賞谷崎潤一郎賞などを受賞している、
作家さんです。
1925ー2000に亡くなられていますが、
本当に沢山の経験をされていて、
一歩視点を変えて見えてくる話しを
してくれる祖父のような存在として読める素晴らしい本です。
「せちがらくなった」と言われて久しいが、
ちょっとした想像で、
せちがらない景色や、
せていがらいものや、
せちがらいひとが、豊かに見えたりする。
その豊かさには、
お金がいるわけでも、
勇気がいるわけでも、
知識がいるわけでも、
こころを豊かにする意識ということを
気づかしくれて、
それはバスにのってみることもひとつであり、
いえに居ながらしてもそうなっていられる、
それを素直に嬉しく出来ることを
教えてくれます。