138 明日の記憶

作品って色んなスタイルがある。
それは確かな事であり、不定形な事です。
私は作品を見る事で、
見た人の前に1つ絵を示したり、
見た人が1つ絵を思い描いたり、
見た人が思い描いている絵に飛び込む、
そんな力が出たらこんな素晴らしい事はないと思っている。
明日の記憶、この映画は主人公がアルツハイマ病となる。
テーマは病気、っと限られたものではありません。
老いる事も、生きる事も、プライドも、悲しむ事も、嘆く事も、愛す事も、
この映画には沢山あります。
テーマなんて一括りにする事はできないでしょう。
悲しい人生を生きるも、楽しい人生を生きるも、
それは自分で決めるって事だと思います。
私は素晴らしいって言葉、楽しい言葉、嬉しいという言葉たちが存在できるような
世界でありたいと近頃思っている。
この映画はそんな言葉の力を信じ、
素晴らしい言葉たちが存在できる世界を望んでいると思います。
生きるって事を大声で言う人、
淡々と力強く言う人、さまざまいるでしょう。