09 Angel heart/北条司>

コマワリ・絵のタッチ・構図・ストーリー、をしっかり描く人だなぁって
思ってた。てかもちろん、今も。
新刊はかなり良かった。
今年読んだ漫画だったら、間違いなくベスト3に入る。
は、の頃に描けなかった部分、
の後の話を描いている。
読んでて素晴らしいと思ったのが、安直な人間が居ない事。
つまり、犯人であっても考えをもっていて、それを描いている。
素晴らしい。
芸術・エンターテイメントにいる人って常に新しいアイデア・情報を
本能的に求めてる。
それは同時に世の中の流れを見るクセが付いてる。
だから、漫画家の本能として、世の中を見た時に、
危機感を得てって作品はできてる気がする。
こういう作品は広がって欲しいです。
っと同時に疑問に思ったのは、
日本って何故に売れてる作品=有名な作品=良い作品ってなるのか。
私にはわからない…。
っと言っても始まらないので、とりあえず仮説を立ててみた。
日本では、アーティスト・クリエイターは特殊と思われている。
それによって、親近感が殆どない。
才能・センスっと一言で片付ける妙な傾向がる。
確かにそう所もある。
でもそれは色々な事を見て得た知識と感性とテクニック。
それは、一般の学問と一緒で勉強して得たモノ。視点の一つ。
だから、特殊・異端ではないと思う。
それと、日本は独学で学ぶ事をヨシとしていない。
それは、その人の考え方・感性・視点を認めていないからだと思う。
認めていると、そういう勉強の仕方もあるって思うはず。
人によって適した勉強の仕方がある。
また、親近感がない事からオマージュやリスペクトが希薄になってる。
だから、パクリや偽物って思える質がない作品が流れてしまう。
また、美術館や画廊を拝観しても、静寂しきっている。
これが小難しい・疎遠になる理由だと思う。
確かに静かに見る絵もある。
海外では、画廊などはコミュニケーションの場所の一つとして、
ディスカッションをしながら見るのが主流となっている。
これは素晴らしい。日本もそうするべきである。
話を戻すと、
親近感がなく、異端的な存在として見られている、
また、当然居る日本人の感性よりキャッチーな外国人のフレーズを信じている。
それによって、
海外で評価された=良い作品=日本への逆輸入っと言う形になってしまう。
北野武・アニメ・坂本龍一・サッカー・野球etc。
情けなくてしょうがない…。
この点をみると、作品が良し悪しと制作の自己責任として評価されるけど、
情報を流す<仲介人>と作品を見る<拝観者>の見る目にも、
責任があると思う。
それの辺がしっかりしてから、全体のレベルがある気がする。